「ひとりの樹」
(画像クリックで別窓大きめ画像)
ひらひらひらひら。
ひよこぶたと同じ色の春のしるし。
森でひとりだけの彼女。
同じ種族の仲間が、この森にはいない。
さみしくはないのかしら―――。
ひよこぶたは思った。
彼女はひよこぶたの心をのぞいたようにささやいた。
さみしくはないわ。同じ種族の仲間はいなくても、
一緒に生きるなかまはいるもの。
あなたもそうでしょう?
ひよこぶたはうん、とうなずいた。
▶戻る